Gentoo Weekly Newsletter: 2005年2月28日

Ulrich Plate  Editor
Michael Kohl  Author
Michael Stewart  Author

更新日 2005年 2月 28日

1.  Gentooニュース

ヨーロッパのGentoo開発者ミーティングが初開催

EU、ノルウェー、スイスそしてアメリカ合衆国出身の30人のGentoo開発者が、 ブリュッセルに場所を借りて開催された公式にははじめてとなるGentoo開発者ミーティングに出席しました。 そして先週末に開かれたFOSDEMイベントが開催されました。 何ヶ月あるいは何年もチームとして作業してきましたが、直接会ったことはなかった人々が初めて一緒に集まるために、 日曜日の朝2時間、ブリュッセル自由大学の歴史的な建物のひとつの中にあったGentoo開発者の部屋は、 内部ミーティング向けに予約されました。 一通り短い自己紹介をしたあと、すぐにGentoo開発の構造的な問題に関する議論が行われました。 インフラの提供と開発は一握りの主要な人によって行われていた頃は、たいていの場合は、要求を彼らの一般的な方向性にするには十分で、実際うまくいっていました。 現在、開発者の数は350人を超え、需要と志にはたいへん多様性があり、 ブリュッセルでのミーティングは、満場一致でプロジェクトの内部構造を刷新することを提案しました。 これは、その適用範囲に変更を反映し、活発な開発者を心地よくし、そして、将来の拡張性のための土台を準備するためです。 全体的に、議論の結果は、Gentooプロジェクトマネージャや開発者へ提出する企画書の草案となるでしょう。


図 1.1: はじめてのヨーロッパGentoo開発者ミーティング

Fig. 1: 開発者ミーティング

注意: 立っている人は、左から右へcryos、foser、tantive、pYrania、ian、jaervosz、 koon、SeJo、pvdabeel、hansmi、lu_zero。 手前に座っているのが、beejay、luckyduck、plate、 Pylon、zypher、Ferdy、BaSS、karltk、tove、bonsaikitten、Kugelfang、KingTaco。 ここにいない(すなわち、ブースの手伝いをしている)人は、stkn、genone、Sebastian、GMsoft、dams、SwifT、wmertensです。

FOSDEM 2005 expo and conference

Gentooが、ヨーロッパにおいて最も大きなオープンソース開発者ミーティングに3年連続で参加することは、 出席者の誰にとっても未経験なことでした。 昔はベネルクス諸国出身の単なる開発者が聴衆のターゲットでしたが、今では、推定3500人のFOSDEM参加者があり、 印象的な発表者のラインナップが、ヨーロッパ中のオープンソース開発者の目を引き、ブリュッセルに毎年やってきます。過去の経験から学んで、トイレがいっぱいになったり、全員が食べる前にサンドイッチが売切れてしまったりという自体は避けることができ、 Alan CoxやRichard Stallmanのような本命の後援者とGentooを含む何十ものプロジェクトは、 それぞれの開発者の部屋を持っていました。 FOSDEM 2005によって占有された3つの建物は、カンファレンスの両日の活動で活発でした。

カンファレンス期間中ずっと予約されていた開発者の部屋は、GentooユーザとGentoo開発者による12の発表に興味がある人たちであふれかえっていました。 入れ替わり数十人から80人の出席者が部屋の周りに座ったり、立ったりしており、 話題の範囲は、Gentooプロジェクトの一般的な説明から、特定の開発に関するかなり技術的な話にまで及びました。 PortageとJava開発は話題の中心でしたが、 Thierry Carrezによる組み込み分野のGNAPの成果のような魅惑的な発表が 群集の高い関心を引きました。 開発者の部屋での発表の大部分は、 セントラル・リポジトリ からダウンロードして入手可能です。 開発者の部屋の外では、Damien Krotkineが"lightning talk(訳注 数人の発表者がそれぞれ5分程度の発表を行なう形式のこと)"を披露し、彼のlibconfプロジェクトについて(Gentoo USEフラグのGUIエディタprofuseの基礎や、そのほかのこと)、 目を見張る発言ををしていました。 そして大事なことを最後に言い残しましたが、 Marius MauchによるGentooのPortageシステムについての発表が、多くの聴衆の疑問を解決したことに敬意を表しましよう。


図 1.2: Gentoo開発者の部屋で、Jochen Maesが基調講演を行いました

Fig. 2: sejo

開発者の控え室は別の建物に分離され、 Gentooは、通路に2倍の広さのブースを持つことになりました。 FireFoxの一周年記念でお祝いムードのMozillaのテーブルと、 安価な韓国製のゲームボーイクローン("Gamepark")を完全に動作するLinux PDAに変換しようとするプロジェクトの間に位置していました。 Gentooブースで展示されていたのは、5台のGenesiのPegasosPPC Open Desktop Workstaion (そのうちの2つは新しいPPC向けのCube LiveCDのデモが動作していました)、 複数のx86とPPCのノートPC、そして、外国製でMP3ストリーミングサーバとして稼動していたTGLのKuro-Boxでした。 来訪者は、狭い通路を競い合ってやってきて、立ち止まって担当のGentoo使いの人と会話をし、 ("/dev/snack"と貼られた箱から)広告とお菓子を掴み取り、あるいは、Tシャツや他のGentoo関連商品を買ったりしていました。


図 1.3: Gentooブースの混雑時

Fig. 3: FOSDEMのブース

非公式ですが、人気のあるTobias Scherbaumによって編集された"Fizzlewizzle"リリースは、数時間の内に完売しました。 FOSDEM限定版のGentoo Linux CDを作るのが彼らの習慣となってきていて、 しかし、今年の"Fizzlewizzle"は、初めてLiveCDとLiveDVDとして入手できるようになりました。 ISOイメージは、FOSDEMが開催されるちょうど3日前の最新のPortageスナップショットで更新され、 以前はドイツ語にローカライゼーションされていましたが、デフォルトで英語環境が組み込まれています。 そして、ハードディスクにインストールすることなくメディアから直接起動できる完全なKDE3.3もインストールされています。 DVDは、通常のCDイメージの内容に加えて、2.2GB相当の情報が詰まっています。 どちらのイメージもbittorrent経由で、x86向けのものがPPC向けのCube GameCDとともに入手可能です。


図 1.4: GentooのFOSDEM版LiveDVDの表紙に印刷されたブリュッセルの名所のモニュメントであるアトミウム(Atomium)

Fig. 4: DVDの概観

注意: この作品はChristian Hartmannの手によるもので、 DVDやCDラベル印刷用のフルサイズの表紙の芸術品がダウンロードできます。 PPC Cube GameCD用と、x86 LiveCD/-DVD用

FOSDEMの有名な"quantum singularity"は、最初にDaniel Robbinsによって発見され、 彼が2003 カンファレンスを訪れている間にブリュッセルのユースホステルの床で昨年再発見されましたが、 ヨーロッパの最も有名なテクノクラブのひとつであるFuseに移動しました。 ここで、Gentoo開発者たちは、土曜の夜にダンスフロアの上に浮かんでいるのを見たと主張しています。

Apache unmasked

Gentoo Apacheチームは、アップデート作業が進んでいたパッケージのmaskをついにはずしました。この数ヶ月に参加した開発者の協力もあり、先週の日曜日にApacheユーザ待望のアナウンスが流れました。大きな変更点は次の通りです。

Apacheをアップグレードするには、/etc/apache2/httpd.confの変更点をマージして、使っているモジュール全部を新しいeclassに対応しているバージョンへアップデートする必要があります。詳しい文書も用意されていますし、移行に関して質問もしくは問題があれば、irc.freenode.netの#gentoo-apacheかメーリングリストgentoo-web-user@gentoo.orgでApacheチームに聞いてみてください。

新しいGentoo/FreeBSDドキュメントが入手可能です

Gentoo/FreeBSDプロジェクトに関するGWNのFuture Zone最近の記事 以来、Gentoo開発者のMichael Kohlが関連ドキュメントの保守を請け負っています。 新しいドキュメント は、Aaron Walkerのオリジナルのインストール手順をもとにしており、 たくさんのGentoo/FreeBSDプロジェクトリーダのOtavio R. Piskeからの寄稿を含んでいます。

2.  Gentooセキュリティ

PuTTY: リモートからのコードの実行

PuTTYには、疑いを持たないPSCPおよびPSFTPのクライアント上で、悪意のあるSFTPサーバによって任意のコードを実行されてしまうという脆弱性が存在することが発見されました。

詳細についてはGLSA Announcementを参照して下さい。

Cyrus IMAP Server: 複数のオーバーフロー脆弱性

Cyrus IMAPサーバは、リモートからの任意のコードの実行を招くおそれのあるいくつかのオーバーフロー脆弱性の影響を受けています。

詳細についてはGLSA Announcementを参照して下さい。

cmd5checkpw: ローカルパスワード漏洩の脆弱性

cmd5checkpwには、ローカルユーザが他のユーザのcmd5checkpwパスワードにアクセスすることを許してしまうおそれのある欠陥が存在します。

詳細についてはGLSA Announcementを参照して下さい。

uim: 権限昇格の脆弱性

ある条件下において、uimにリンクしているアプリケーションは権限昇格の脆弱性の被害を受けることになります。

詳細についてはGLSA Announcementを参照して下さい。

UnAce: バッファオーバーフローとディレクトリトラバーサルの脆弱性

UnAceは、いくつかのバッファーオーバフローとディレクトリトラバーサル攻撃に対して脆弱です。

詳細についてはGLSA Announcementを参照して下さい。

3.  コミュニティの話題

gentoo-catalystより

CatalystはKnoppixになれるか

今週あるユーザが、CatalystでKnoppixみたいなLiveCDを作ることができるかという質問をしました。今のところまだそこまではできないのですが、できるようにする方向で機能強化を進めている、というのが大方の意見でした。現時点での成果として、Robert PaskowitzがCatalystで作成されたLiveCDのCasterを紹介しています。

注意: Gmaneなどの有名なメーリングリストのアーカイブサイトがgentoo-catalystをアーカイブするようになるまでのあいだ、Michael Kohlが自分のウェブスペースに一時的なアーカイブを提供してくれています。

4.  Gentoo関連情報

eWeek (2005年2月28日)

ZiffDavisのアナリストのJason Brooksは、エンタープライズ利用でのGentoo Linuxの評価をeWeek Lab.でまとめています。その記事は、「Gentoo Linuxは世界中でもっとも人気のあるLinuxディストリビューションの1つに急速に成長しました。」という書き出しで、「システムのソースコードをベースとしたソフトウェアのインストールメカニズムは、主要なオープンソースコンポーネントの最新バージョンをテストするにはとても具合がいいです。」と続いています。しかし、「その最新のディストリビューションという評判は、エンタープライズへの対応見込みのため、、現在は、薄れてきています。」と解説し、それ故、製品レベルとして広範な用途にGentooを利用する場合には、「お奨めするのはためらわれます」とBrooksは伝えています。記事は、ソースベースのディストリビューションの基本的なよい点と悪い点をざっと説明しています。そして商用製品版Linuxと比較して、全てのフリーLinuxディストリビューションのいくつかの潜在的な問題を指摘しています。しかし、商用ソフトウェアパッケージを例にして、VMWareでのインストールテストをしたときに、著者は「今までテストしたLinuxディストリビューションよりもソフトウェアの導入プロセスが洗練されています。」とすぐに認めました。

OSdir.com (2005年2月22日)

OSに関するO'Reillyのオンラインマガジンでは、LinuxディストリビュータであるRedHatの過去の行いについて、たいてい辛辣な意見が見られます。"Best of Linux World Coverage: The Redhat Mistake"(訳注:素晴らしいLinux世界について:RedHat社の過ち)というタイトルの記事において、「どこで(RedHat社は)トチ狂ってしまったのか?」と「企業向けの『一流企業のみが支払える』バージョンにのみ注力するために、2年前に『フリー版』のRedHatの開発を中止してしまったこと」について言及し、この方針変更は、「賢い選択ではなかった」とOSdir.comの編集マネージャのSteve Mallettは言っています。この記事中ではGentooにも触れられています。

ZDNet (2005年2月18日)

同様な記事ですが、テクノロジー熱狂者との関係においてRedHat社の失策についてと「更に活発なFedoraプロジェクトの状況を調整する」ための計画についてです。CNETの著者であるStephen Shanklandは、「RedHat社は、十分なライバルがいます。Sun Microsystemsが、OpenSolarisプロジェクトのプログラマー向けコミュニティを構築しようとしており、そのためGentooのようなプロジェクトは、熱狂的なLinuxプログラマーを引き寄せています。

5.  Bugzilla

サマリ

統計データ

Gentooコミュニティでは、バグやお知らせ、提案やその他開発チームとのやり取りの記録、追跡にBugzilla(bugs.gentoo.org)を使っています。2005年2月20日から2005年2月27日までのデータは以下のような結果になっています。

現在オープンしているバグ 8054個のうち、100個が「極めて重大(Blocker)」、233個が「重大(Critical)」、595個が「中(Major)」とラベル付けされています。

クローズしたバグランキング

本期間内にもっとも多くバグをクローズした開発者、チームは以下の通りです。

新しいバグランキング

本期間内にもっとも多く新しいバグを割り当てられた開発者、チームは以下の通りです。

6.  Gentooチームの動き

移動

最近Gentooチームから次の開発者が去りました。

追加

最近Gentoo Linuxチームに次の開発者が入りました。

変更

最近次の開発者はGentoo Linuxプロジェクトでの役割が変更となりました

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